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日本とタイ、育成就労制度で初の協力覚書 ― 送出しと受入れの二国間ルールを明文化

在留資格

2026年6月4日

出入国在留管理庁は2026年6月4日、日本とタイ王国との間で育成就労制度に関する協力覚書(MOC:Memorandum of Cooperation)を作成したと発表しました。署名は6月2日で、日本側は法務省・厚生労働省・外務省・警察庁の4省庁、タイ王国側は労働省が当事者となっています。育成就労制度に関する協力覚書は、今回のタイ王国との覚書が初めての作成です。

技能実習制度からの切り替えに伴う作成

日本とタイ王国の間では、すでに技能実習制度に関する協力覚書が作成されていました。今回の覚書は、技能実習制度に替わって育成就労制度の運用が開始されることに伴い、あらためて作成されたものです。目的は、育成就労外国人の送出しと受入れに関する二国間の約束を定め、両国が協力して育成就労外国人の保護をはじめとする制度の適正な運用を図ることにあります。

日本側とタイ側、それぞれの約束

日本側の省庁は、育成就労法の基準に基づいて監理支援機関の許可と育成就労計画の認定に関する事務を適切に行うこと、そして監理支援機関の許可取消しや育成就労計画の認定取消しなどを行った場合にタイ王国側へ通知することを約束しています。あわせて、タイ王国側から不適切な育成就労実施者についての通報があった場合は、調査を行って適切に対処し、その結果をタイ王国側に報告します。

タイ王国側の省庁は、今回の覚書の基準に基づいて送出機関の認定事務を適切に行い、送出機関の認定取消しなどを行った場合に日本側へ通知します。日本側から不適切な送出機関についての通報があった場合には、調査のうえ適切に対処し、その結果を日本側へ報告することとされています。つまり、両国が互いに通知と通報を行い、その結果を相手国へ返す形が定められました。

協議の継続と、発効の時期

共通の事項として、育成就労制度の運用について必要に応じて随時協議を行うことが定められています。この覚書に基づく協力は、署名した日から開始します。覚書の本文は、英語版と日本語の仮訳がいずれもPDFで公開されています。

受け入れを検討する企業にとっての意味

今回の覚書によって、監理支援機関や送出機関の適格性は、日本とタイ王国の当局が相互に確認し合う対象として位置づけられました。許可や認定の取消しは相手国に通知され、不適切な事案の通報は調査と結果報告につながります。タイ王国からの受入れを検討する企業にとっては、連携する監理支援機関や現地の送出機関がこの枠組みのもとで確認される点を踏まえ、パートナーの選定と手続きの適正さを確かめておくことが重要になります。

出典

出入国在留管理庁(2026-06-04発表)
https://www.moj.go.jp/isa/01_00642.html

※本記事は一般的な情報提供です。個別の事情については出入国在留管理庁または行政書士にご相談ください。